当初はスキレット+スキレットカバーを買うつもりだったが、焼き物はあまりやらないので、コンボクッカーの方がよいのでは? と思い直した。しかし、記念すべき第一号の鍋ストウブのココットロンドを実家にあげてしまった自分に、ロッジのコンボクッカーを手にする資格はあるのか? (表面加工ものは加工が剥げるのがどうしても気になってしまう……)
ですが、ダッチオーブンの最大の利点はタフなこと。ホーローでは耐えられないような空だきで、中で焼き芋を焼いたりしてもへっちゃらです(とはいえ、火にはくれぐれもご注意を!!)。ホーローは一度剥がれてしまえばお終いですが、ダッチオーブンなら錆びても、たわしでゴシゴシこすって、オリーブ油を塗ってシーズニングし直せば元通りです。
まさにこれよ。錆びても焦げてもたわしでゴシゴシできるこの気楽さ!
何に使ったものかずっと考えていたが、突然閃いた。Römertopf(オーブン用クレイポット、引っ越し先にオーブンがなかったので手放してしまった)みたいな使い方(主に蒸し焼き)をすればよいのだ。「20センチのルクルーゼも持ってますが、ケースバイケースで使い分けておりマス」というAmazonレビューに励まされ! いざ購入! ……しようとした矢先にコンボクッカーとよく似たダブルダッチオーブンというのを見つけ、また迷ってしまう。
私は柄のあるほうが使い勝手が良かったのでコンボクッカーにしましたが、ダブルダッチオーブンのほうが鍋・蓋共にやや深さがありますので、家族の人数や調理の容量によってはそちらを選択するとよいでしょう。
奥様曰く「コンボクッカーは便利そうに見えるけど、深さが足りないと、色々不便だよ。こっち(註:ダブルダッチオーブン)のほうがいいんじゃない?」
コンボクッカーは、モデルチェンジしてスキレットが前よりは深くなったとはいえ、それでもそんなに深くはないのは確かに不安材料である。
まず、このダッチオーブンの特徴であるダブルループの蓋、盲点だったのですが取りづらいです。(中略)同じ浅くて蓋になるならコンボクッカーの蓋の方がスキレットのハンドル使えるので地味に便利です。
LODGEの製品で他にダブルダッチオーブンも使用していますが、(中略)蓋のスキレット部分も枝が無いので使いづらく(中略)、本品コンボクッカーのディープパン用の予備蓋(中略)になっています。ダブルダッチと言う名前のわりには、ダブルで火にかけてという出番が無いです。
どうもダブルダッチオーブンの蓋は「取り回ししづらい」というディスアドバンテージを帳消しにするほど深くはないらしい(いや「しばらく使った感想。蓋の出番が多すぎる。むしろ蓋が主役かも。」というレビューもあるか)。別に大食漢でも大家族でもないので当初の予定通りコンボクッカーに決定。「それはそうと・・この”ポット”を見ているだけで・・何を作ろうか!?って、心がわくわく!して来るんよね。本当に!」こういう気分が大事なんである。
で、商品ページ眺めてニヤニヤしている時間が長くなったので、ついに買ってしまった。
確かに、同じくらいの直径のフィスラープロコレクションのキャセロールよりは浅い。が、ガッツリ煮込みをコンボクッカーでやるつもりはないので、ちょうどよいという評価。
早速芽キャベツ、白アスパラガスと塩漬けした豚の三枚肉をRömertopfでやってたような蒸し焼きにしてみた。ちょっと焦げて茶色くなってしまったが、美味しい。特に肉がふっくらジューシー。芽キャベツも特に好きではなかったのだけど、なんだかいける。自分で作った料理なのにガツガツ平らげてしまった。
自分にとってはテンションの上がるコンボクッカーだが、別に万能というわけではなく
鉄肌がむき出しのダッチオーブンは、鉄肌に移った前の料理の匂いが料理に移ってしまいやすいため、香りを気にする料理、たとえば白飯を炊いたりするには向きません。油の被膜が取れてしまうので酸っぱい物を煮込むのにも向きません。
蒸し物など蒸気に長時間触れる調理には向きません。理由は鉄さびです。石焼き芋を作った時の事ですが、上蓋から水滴と一緒に大量の鉄さびが落下し、焼きイモの皮は真っ黒に変色し食べられませんでした。皮以外は美味しく食べられましたが少し鉄の風味はしました。
食べ残し移しかえの必要な(カレー等は)鋳物鉄器鍋は使いづらく、鋳物ホーロー鍋(ル・クルーゼ等)を使用してしまいます。
等々、まあやはり向き不向きはある。コンボクッカーでトマト煮込んでる人いたのはちょっとびっくりしたけど。
屋内で調理してるだけじゃもったいなくて、ちょっと外に持ち出して炭火でオーブン料理とかやってみたくなってくる、そんな鍋。