以前にFC音源の打ち込みをやってから10年以上経って、FC音源での演奏をまたやってみたくなった。
チップチューン演奏はそれなりにファンがいて演奏動画はコンスタントに増えている。しかしmmlの編集テクニックについての情報が増えたかというとそういう印象はなく、ppmckなりnsdlibなりでnsfファイルを生成できるmmlを編集するなら今でもテキストエディタでベタ打ちするのが確実な方法のようだ。
あるいは、自分は一度は諦めたがFamiTrackerを用いる方法。海外ではこれが主流のようである。そういえばX(旧称Twitter)でもFamiTrackerというタグで演奏動画を探したりしていた。
それにしても、もう一度自分でも演奏してみようと思って調べ直すまでFamiTrackerが何であるか全く思い出さなかったのには自分でも少し不安になった。
前回行き詰った点や、無分別にダウンロードしたフリーウェア類を整理すると
・mmlエディタはあるにはあるが、何しろmmlにも様々な派生バージョンがあり、mmlエディタとしてよく名前の挙がる「テキスト音楽『サクラ』」(後述の、有名なサクラエディタと非常に混同しやすいが別物)「MabiIcco」「3ML EDITOR 2(開発終了)」などはmckとは形式が異なるため実質使えない。採譜に用いたTW-MUSIC2にもmml編集機能があるが、サクラmml形式なのでmckは再生できない
・自分の当面の目標はSFC音楽のアレンジなのでまず nsf/spc -> midi/wav -> mml への変換を試みるが、これにより最終的に出力されたmmlは、編集するより最初から自分で耳コピして打ち込む方がまだ楽なレベルで使い物にならない
となる。
nsf/spc -> midi/wav -> mml への変換を段階的に評価すると
・nsf -> midi はさほど問題なくできる(nsf2midiを使用)
・spc -> midi では音数が増えるためmidiの時点でかなり修正が必要(spc2midiを使用)
・midi/wav -> mml では人間が読むことを想定していないようなコードが生成される(mid2mckmml、MIDI to MML、midimmlを使用)
という感じであった。
採譜にはKuroneko SPC(spc用)、NSFPlay(nsf用)、WaveTone、TW-MUSIC2(midi/wav用)を用いた。
また、mmlの編集にサクラエディタを使うとmmlの色分けができるので多少編集しやすくなる。
最初にFC音源での演奏をやってみようと思い立って調べたときはMCK Wikiがほぼ唯一のまとまった情報源だったが、別件で動画を見ていたところ偶然mml打ち込み解説動画を見つけた。
音の表現を豊かにするテクニックもいくつも紹介されているし、かなりわかりやすくまとまっていてとても良い。
余談だが、この人が、昔ヘビロテしていたドラクエ2ピアノメドレー、
そしてドラクエ4ピアノメドレー(自分が聞いていたのは分割版の方だったが)
を演奏していた人だったと知り、大変驚いた。なんだか懐かしい人に再会した気分である。