オクトラ大陸の覇者 全てを授けし者4章クリア

04 July 2023

オクトラ大陸の覇者

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全授4章はフィニスの門の調査がテーマで、三極編開始5年前の神名暦1610年に滅びたあの国が舞台である。

全てを授けし者第4章「時を停めた国」Complete画面

全授2章で辺獄について調査するためにベルケインへ赴いていたソロンとロンド。辺獄からやってくる亡者たちを五月雨式に個別撃破していても埒が明かないので軍を率いて辺獄に攻め入りたいが、そのためにはフィニスの門を通る必要がある。フィニスの門の存在は長きに渡り秘匿されてきた上、フィニスの門の存在を知るホルンブルグ王国はすでに滅亡していて何も手掛かりがなく、前回のベルケインでの調査はそこで打ち切りとなってしまっていた。

ソロン「それを知るホルンブルグ王国も内乱により滅びてしまっている」
バルジェロ「やれやれ……死人に口なし、か」

確かに「死人に口なし」ではある。バルジェロらしい喩えだとも思う。ただ、ホルンブルグがフィニスの門の存在を公にしようとしたので阻止するために滅亡させられたのならこの言い方もまだわかるのだが、この文脈ではそぐわない気がする。

「死人に口なし」ではあるが「死人と話す術ならある」ということで、ホルンブルグへ調査に赴くことにした一行。タトゥロックのトラベラーメモリーにて、タトゥロックの一族は生きながらにして死の国を視ることがある、とタトゥロック本人が語っている。

タトゥロック「我が一族は生きながらにして死の国――“辺獄”を視ることがある」
ロンド「……ご同行願えませんか?」
ロンド「成果次第では恩赦も検討されます」
タトゥロック「……そんなモノに興味はない」
タトゥロック「だが、よかろう。退屈凌ぎにはなる」

ロンドはタトゥロックのその「僕らにはない力」を見込んで、タトゥロックを調査に連れていくことにする。ロンドは恩赦の可能性を示唆するが、言うまでもなくこの女帝はそんなものには興味はなく、不穏な行動を取ったらロンド自身が罰すると念を押すと「フフ……それは愉しみじゃな」と笑う。完全におちょくられている。
タトゥロックは、こんな牢など出ようと思えば出ることはできるが、何らかの理由によりやはり自らの意思でそこに留まっているように見える。

ホルンブルグは他の辺獄の町と違って、とある事情により亡者の呪縛がない(が、町にたどり着くまでの道中にデッドモンスターが呪縛されている)。

女の子「ぜったいオルベリクさまの方がつよいよ……」
女の子「ひろいせなかでわたしたちを守ってくれるの……」
男の子「だんぜんエアハルトさまの方が上だよ……」
男の子「するどい剣でなかまを救ってくれるんだ……」

この子供たちの会話をオルベリクとエアハルトが聞いたら、彼らは何と言うのだろう。

Girl: 'Olberic is stronger, I'm sure of it.'
Girl: 'He Protects us. All of us.'
Boy: 'No way! Erhardt is the best.'
Boy: 'He protects all his friends with that sharp sword of his.'

ストーリーではオルベリクとラースは当然表示されないが、そもそもホルンブルグに連れてくることができてしまっていいのか? とは思う。
ホルンブルグにはオグランドの従騎士もいて、オグランドはフレイムグレースでやさぐれている場合ではない。連れてきて喝を入れたい気分である。余談だが、ライオネルのトラベラーストーリーはオルベリクまたはラースを先頭にしてもプレイできるので、彼らとオグランドは面識はなさそうであった。

ホルンブルグ城の最奥に鎮座するアルフレート王と、伝説の聖火守指長ソンゾーン。ソンゾーンの口より、フィニスの門を通る方法が語られる。

聖火守指長ソンゾーン「門を開ける方法はただ一つ……」
聖火守指長ソンゾーン「炎と共に歩め……だ」

そんな予感はしていたのだが、やはりフィニスの門は開いていないことになっているようだ。
もう一度強調したいのだが、三極編開始3年前にあたる神名暦1612年に、リブラックが竜石を用いてすでにフィニスの門を開けている。フィニスの門は大陸の覇者のストーリー開始時点ですでに開いている。

オルステラ大陸旅行記年表神名暦1612年
──時間軸的なものをおさらいしますと、あの時点ですでにリブラックは、グラムを利用してのガルデラ復活に失敗していることになりますよね?

鈴木:そうですね。物語中で、ある人物との戦いで深手を負わされたことで、リブラックはセラフィナの中に逃げ込んで力を蓄える必要があったと描写されています。彼女に深手を負わせた人物こそ、他ならぬグラムとなります。

ここまで把握していてなんで門が開いていないことになっているのか、本当に意味が分からない。継章までクリアすればわかるのか?
ただ、リブラックがすでに封印を解いていたからこそあの程度の干渉で門の内側に入れるようになったという解釈はできる(全授5章)。

聖火守指長ソンゾーン「炎の才を持つ者よ」
聖火守指長ソンゾーン「そして、“聖火神”を継ぐ者よ」
聖火守指長ソンゾーン「聖火の試練を受けよ」
聖火守指長ソンゾーン「炎を従えたなら門への道は開ける」

「炎を従えたなら門への道は開ける」ということでロンドは聖火の試練を受けることになってしまう。サザントスの時はどのような試練が行われていたのであろうか。彼には継ぐべき聖火神の指輪もなかった。

ロンド「青き炎は我が魂」
ロンド「我が守り人なり!」

ロンドが炎を得た瞬間。こういう演出は本当に上手いと思う。
試練の途中でロンドが聖火騎士を志した時の回想シーンが流れる。長男なのだから当主としての義務を果たすべきだという想いと、弱いまま家に居続けても無意味だ(から聖火騎士になりたい)という想いの間でロンドは葛藤していた。

ロンドのモノローグ「確かに僕は、レイヴァース家の長男として家を守り、奪われた竜石を取り戻し妹のコーデリアを守る責任がある」
ロンド「僕は、聖火騎士になる」
ロンド「奪われた竜石を取り戻すために」
ロンド「そして君とこの家を守るために」
ロンド「必ず、帰って来るよ」
ロンド「強くなって……」

ロンドが思いついた解決策は「(当主として)家を守り、竜石を取り戻すために聖火騎士になる」というものだが、なかなかアクロバティックだと思う。

コーデリア「お兄様」
コーデリア「わたし……ときどき、さみしくなるの」
コーデリア「お母様と、お父様を想い出して」
コーデリア「涙が止まらなくなるのよ」
ロンド「大丈夫だよ、コーデリア」
ロンド「何があっても僕がコーデリアを守るから」

両親を亡くして一番つらい時にこうやって悲しみを共有できる肉親がいて、何があったら周りの人間がすべて敵に思えるほどの人間不信になるのか。ロンドはたしかに物理的にはコーデリアのそばにはいないが、コーデリアはひとりではないと思うのである。

聖火守指長ソンゾーン「名を教えてくれぬか、炎を従えし騎士よ」
ロンド「……ロンド・レイヴァース」

試練を乗り越えた後、ロンドはソンゾーンから名を尋ねられる。

サザントス「騎士の顔になってきたな、ロンド・レイヴァースよ」
ロンド「いえ、僕はレイヴァース家を出ました。今の僕は、ただのロンドです」

ロンドのトラベラーメモリーでは、ロンドはサザントスにレイヴァースの名は捨てたと言っていたのに、こういう時はレイヴァースを名乗るのが興味深い。それとも、こののちに何か思うところができて、再びレイヴァースを名乗ることにしたのであろうか。
他にもトラベラーメモリーとストーリー中での回想で相違点がある。ロンドが騎士団に入団するときの状況である。回想ではサザントスがボルダーフォールまでロンドを迎えに来ていたのに、ロンドのトラベラーメモリーでは一人でフロストランドを歩いていた。

アルフレート王「そなたの一族をよく知っておるぞ」
アルフレート王「我が祖、ベオウルフが竜石を託した一族よ」

親友のオスカー・レイヴァースに竜石を託したベオウルフの末裔と、親友のベオウルフから竜石を託されたオスカー・レイヴァースの末裔の邂逅。無印をプレイした人間にとっては胸熱なシーンである。

ロンド「申し遅れました、私は……」
アルフレート王「……知っておる、そなたらのことは全て」

感動的ではあるのだが、アルフレート王は最初にロンドが名乗ろうとしたとき「……知っておる、そなたらのことは全て」と言ってロンドの自己紹介を遮った。それなのに、レイヴァースの名を聞いた後に思い出したように「こうして相見えたのも……定めか」とか言われてもな、というのは思わなくもなかった。

サザントス「甘ったれた心に炎は宿らん」
ロンドのモノローグ「僕は……甘ったれでした」

ようやく覚悟が決まり、サザントスに言われたことの意味を理解したロンド。全授4章は実質的にロンドのストーリーであった。登場人物たちが前向きに試練を乗り越えていく姿は素直に良かった。

ロンド「炎は……邪悪を滅すために在る」
ロンド「そうでしょう? ……サザントスさん」
サザントス「炎は……邪悪を滅すために在る」
サザントス「そうだろう? ……ロンドよ」

現世と辺獄にて、互いに同じ問いを投げ合う師弟。
サザントスはサザントスなりにロンドに対して思い入れがあったのだなという描写はこれまでにも時折挟まれてはいたが、なにしろロンドに対するサザントスの態度がひどすぎるので、サザントスの印象は依然として悪いままである。貴様呼びとか、正直軽蔑しているようにしか見えない。サザントスは何度か「甘ったれるな」とロンドを𠮟責していたが、ロンドに甘えているのはその実サザントスの方である。
自分はツンデレは単に情緒が未成熟なだけで魅力でも何でもないと思っているのだが、サザントスの人気というのは彼のツンデレみにもあるのだろうか?


ボス戦の記録。ようやく☆5にクラスアップしたザンターのデビュー戦となった。

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全授4章ボス戦撃破メンバーの装備一覧(武器防具)
全授4章ボス戦撃破メンバーのパラメータ一覧


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2010年3月31日 再々移転・改題
2008年7月16日 再移転
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1999年1月2日 開設

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